新型コロナウイルスの収束と購買意欲

　国内においては、ファイザー、モデルナなどのワクチンの接種が拡大し、新型コロナウイルスの影響も沈静化の兆しを見せ始め、人々の動きが盛んになりはじめつつある状況です。ここ2年で、消費者の商品・製品に対する見る目が大きく変わり、必要なものしか購入しない、逆の心境で抑えられていた購買欲が一気に爆発し何でも購入しようという2種類になるのではないかと思われます。いずれにしても、購買意欲が新型コロナウイルス発祥の前後では、ドラスティックに変化したので、当然のことながら新商品・新製品の作り方そのものも変わる訳です。しかしながら、新型コロナウイルスの影響も低減されつつある中で、新商品・新製品の開発者にとっては、これからが新たな勝負だと言いながら、ものつくりの考え方、方法、意思決定など、開発に係るプロセスは旧態依然としたままを踏襲しようとしています。これでは、折角、新たな世の中への出発の第一歩を踏み出そうとしても、チャンスを掴むことができないと言わざるを得ません。

テーマ・エンド・ローディングの推奨

　こうしたことに鑑みますと、これから向かう新たな世情に沿うような新商品・新製品の投入とそれらを開発するための新たな開発プロセスの構築が必要になります。では、どのような開発プロセスかと言えば、それはテーマ創造と従来のフロント・エンド・ローディングではなく、フロントをテーマとしたテーマ・エンド・ローディングではないでしょうか。