新製品・新事業テーマの創出 ”市場の二極化と新製品”

サプライチェーンの変貌

 度重なる世界経済の停滞とサプライチェーンの変貌によって、新製品開発そのものが大きく変わってきたと言えます。市場構成を見ますと、身近で使用するもので耐久性を望まないものは、それなりの価格帯で販売しているショップで購入し、ある程度の耐久性・品質を必要とするものは、高価な価格であっても購入するという、言い換えれば、価格の二極化が、いつの間にか定着したと言えるでしょう。

市場の二極化と新製品

 こうした価格構成の中で、新製品をどのような方法で作り出していくのか、この現象は一見何の変哲もなさそうに見えますが、実はその裏には大変は変革を強いられていることに気づかないでいると言えます。
 それは、消費者の求める意欲がどこにあるのか、それをどのような方法で見出すのかなど、それらの方法論が見当たらないからです。従来のテーマ創造の方法では、その難局に対応できないとも言えます。かと言って、このまま締めくくってしまえば、消化不良のみが残るまさに後味の悪に読み物になってしまいます。
 では、どのような策、あるいは方法があるのでしょうか。それは、5年先、10年先の世情をニュートラルな視点で見通すことであると言えます。

落合以臣

1952年10月(生) 東京都出身、英国ウェールズ大学大学院修了<br> 役職 株式会社ジョンクェルコンサルティング 代表取締役<br> 講師歴任 早稲田大学 社会科学総合学術院招聘講師<br> 顧問歴任 岩手県陸前高田市 環境浄化顧問、日本テトラポッド株式会社 技術顧問<br> <br> 1975年大手プラントメーカー千代田化工建設株式会社に入社。海外および国内の大型エネルギープラントの設計・建設に従事。1990年退社、1990年6月株式会社ジョンクェルコンサルティングを設立、現在に至る。現在では、建設案件に対応した競争入札の急所から試運転までの効率化を目指したプロジェクトマネジメントの導入、製品開発の可視化・定量化の指導、トレンド予測による製品テーマの創造、環境技術に関する開発などを実践している。<br> <br> 所属学会<br> 日本経営システム学会会員<br> 米国リスクマネジメント協会会員