グリーンリカバリー技術 ”脱炭素化技術アピールの隆盛と現実”

脱炭素化とMOU

 排出した二酸化炭素を地中に埋めるCCSは、あっという間に世界に広がり、いろいろなエネルギー企業が、いろいろな国とMOUを締結し、実施に移そうとしている今日この頃です。しかしながら、その実態をよく見て行きますと、CCSを導入するための事前調査で、実際に建設を進めて行くわけではありません。いわば、あまり良い言い方ではありませんが、リップサービスとでも言いましょうか、これだけ各国・各地で猛暑に見舞われる中で、旧態依然としたアピールを行うことで、何とか脱炭素化をしていますというアピールにつながっていると思っていることが滑稽です。

脱炭素化アピールの隆盛と現実

 企業イメージを脱炭素化という言葉を通して、最大限にアピールすることは、古今東西さして恥ずかしことではありません。しかしながら、それぞれの国において、多くの資金を投入している割には、一向に脱炭素化が進まないという現状を目の当たりにしますと、いかに脱炭素化の技術が確立されていないことが分かります。
 こうした現実に鑑みますと、脱炭素化の本当の技術の出現が期待されます。それも遠い先ではないと確信しています。

落合以臣

1952年10月(生) 東京都出身、英国ウェールズ大学大学院修了<br> 役職 株式会社ジョンクェルコンサルティング 代表取締役<br> 講師歴任 早稲田大学 社会科学総合学術院招聘講師<br> 顧問歴任 岩手県陸前高田市 環境浄化顧問、日本テトラポッド株式会社 技術顧問<br> <br> 1975年大手プラントメーカー千代田化工建設株式会社に入社。海外および国内の大型エネルギープラントの設計・建設に従事。1990年退社、1990年6月株式会社ジョンクェルコンサルティングを設立、現在に至る。現在では、建設案件に対応した競争入札の急所から試運転までの効率化を目指したプロジェクトマネジメントの導入、製品開発の可視化・定量化の指導、トレンド予測による製品テーマの創造、環境技術に関する開発などを実践している。<br> <br> 所属学会<br> 日本経営システム学会会員<br> 米国リスクマネジメント協会会員