ジョンクェルコンサルティング [Jonquil Consulting Inc.] ジョンクェルコンサルティング [Jonquil Consulting Inc.]

グリーンリカバリー技術 ”米国における脱炭素化と洋上風力発電事業の後退”

 第二次トランプ大統領の誕生と同時に、あっという間に洋上風力発電の後退が、堰を切ったように蔓延したように思えます。約5年前に遡って見ますと、かつてのオバマ政権で、洋上風力発電が励行され、その政策によって米国最大エネルギー企業であるエクソンモービル社が巨大な投資を行いました。オバマ政権からヒラリー女史へと政権が引継がれればよかったのでしょが、第1次トランプ大統領の誕生によって、脱炭素化の補助金が抑制されたために、エクソンモービル社は、約8000億円という巨額な減損を余儀なくされました。

 こうした事情を鑑みますと、到底洋上風力発電の大規模な投資を控えるのが順当を思いますが、我が国はEUの巧みな罠にはめられて、あえて洋上風力発電事業にこそって投資をし続けています。しかしながら、ここにきて洋上風力発電事業に対して、三菱商事、中部電力が減損を強いられ、まさしく洋上風力発電事業の後退といえる出来事が、我が国にも起きた訳です。

 本来ならば、かつのエクソンモービル社の巨額な減損の経験を生かせば、そのような状態には至らなかったはずですが、企業のリスク管理の甘さが、そうした事態を招いたと言わざるをえません。今後は、EUの口車に乗せられることのない政策をしていかないと、いつまでたっても我が国は、EUから懐を当てにされれ続けるでしょう。

落合以臣

1952年10月(生) 東京都出身、英国ウェールズ大学大学院修了
役職 株式会社ジョンクェルコンサルティング 代表取締役
講師歴任 早稲田大学 社会科学総合学術院招聘講師
顧問歴任 岩手県陸前高田市 環境浄化顧問、日本テトラポッド株式会社 技術顧問

1975年大手プラントメーカー千代田化工建設株式会社に入社。海外および国内の大型エネルギープラントの設計・建設に従事。1990年退社、1990年6月株式会社ジョンクェルコンサルティングを設立、現在に至る。現在では、建設案件に対応した競争入札の急所から試運転までの効率化を目指したプロジェクトマネジメントの導入、製品開発の可視化・定量化の指導、トレンド予測による製品テーマの創造、環境技術に関する開発などを実践している。

所属学会
日本経営システム学会会員
米国リスクマネジメント協会会員

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