新製品・新事業テーマの創出 ”新型コロナウィルス・クライシスと新製品開発”
オイルショックとマスクの欠乏
1973年に起きた第一次オイルショックは、世界経済の混乱を招いた最大のクライシスと言われ、それからほぼ50年近くを経過しました。当時、このオイルショックによって、原油価格が高騰し、OPEC諸国の国際収支は10億ドルから、一気に約700億ドルに急増したと言われていました。まさに、OPEC諸国が引起した人災クライシスであったと言えます。第一オイルショックの時に、我も我もと買いに急いだのがトイレットペーパーと洗剤でした。
しかしながら、その当時を思い返して見ますと、スーパーの棚にはトイレットペーパーと洗剤は瞬く間に消えてしまいましたが、別段、オイルショックと何らの関係もなかったことが、そののちに判明しました。その隙にのって儲けた企業は、どの時代にも形を変えて、同じようなことをしていると言えます。言い換えますと、50年を経たオイルショックが新型コロナウィルスに変わっただけのことなのです。
新型コロナウィルスと新製品開発の関わり
新型コロナウィルスの発祥で、世界中の製品開発のスピードがダウンしたと言えます。しかしながら、ベンチャー企業、零細企業は、新型コロナウィルスであろうが何だろうが、開発のスピードは落ちていないと言えます。それは、大企業のような安定した経営基盤を持っているわけではないので、日夜を問わず前へ進まなければならないという、ある意味では宿命を持っているからかも知れません。
苦境に立てば立つほど、一種のひらめきみたいなものが生れ、思わぬ展開が期待されます。この新型コロナウィルスをきっかけに、今まで温めてきた製品テーマを矢面に立てても良いのではないでしょうか。