新製品・新事業テーマの創出 ”ISOの縛りから離れたフロントエンドローディング”

開発過程の可視化・定量的リスク評価

 未曽有のクライシスに中で、新製品開発に携わる開発エンジニアにとって、何をどうすれば良いのか、混迷の渦中に浸る日々と思われます。2019年初頭から始まったCOVID-19は、瞬く間に世界を包含し、生命をも脅かすほどの影響を与えています。
 こうしたカタストロフィックな時でも、粛々と新製品開発を進めなければ、企業運営が立ち行かなくなるのは周知の通りです。では、その苦しい境遇を乗越えて、新製品開発を進めるには、どのような方法があるのでしょうか。それは、ISOという名の縛りから一旦離れ、新製品開発のゴールに向けた道のりを可視化し、それらの定量的なリスク評価を行うことであると言えます。言い換えますと、本来の新製品開発におけるフロントエンドローディングに立ち返ればすむことであると言い切れます。

ISOの縛りから離れたフロントエンドローディング”

 バブル経済崩壊以降の約40年間、我が国の強さであった本来の新製品開発のDNAが、ISOの出現によって、見事に壊されてしまったのかも知れません。しかしながら、過去を憂いても何の解決にもなりません。
 こうしたことに鑑みますと、やはり、純粋な新製品開発のフロントエンドローディングを見直すことが、かえって開発の新鮮さを改めて感じとることができるのではないでしょうか。

落合以臣

1952年10月(生) 東京都出身、英国ウェールズ大学大学院修了<br> 役職 株式会社ジョンクェルコンサルティング 代表取締役<br> 講師歴任 早稲田大学 社会科学総合学術院招聘講師<br> 顧問歴任 岩手県陸前高田市 環境浄化顧問、日本テトラポッド株式会社 技術顧問<br> <br> 1975年大手プラントメーカー千代田化工建設株式会社に入社。海外および国内の大型エネルギープラントの設計・建設に従事。1990年退社、1990年6月株式会社ジョンクェルコンサルティングを設立、現在に至る。現在では、建設案件に対応した競争入札の急所から試運転までの効率化を目指したプロジェクトマネジメントの導入、製品開発の可視化・定量化の指導、トレンド予測による製品テーマの創造、環境技術に関する開発などを実践している。<br> <br> 所属学会<br> 日本経営システム学会会員<br> 米国リスクマネジメント協会会員