新製品・新事業テーマの創出 ”変わりゆくものつくりの基本”

円安

 円安が進む中で、我が国の力量が重宝されなくなってきたのではないかと疑心暗鬼になる今日この頃です。ロシアが仕掛けたウクライナへの戦争が落ち着くまでは、円安が進行すると思われます。おそらく6月に円安の絶頂期を迎え、その後は従来の円の価値へ戻ると思います。
 こうした状況の中で、かつて円高を背景に諸外国へ工場を移した時とは逆になり、国内での生産が円安に立ち向かうコツと言えますが、企業の姿勢はいかがでしょうか。危機をチャンスと捉えることよりも、黙って見てればそのうち状況が変わると言う一種の何もしない方が利があるという見方をする経営者が増えたのではないでしょうか。それに追従するかのように、事業の新鮮さも失い製品価値も下がっていると思います。

変わりゆくものつくりの本質

 本来であれば、逆境を逆手にとり力を発揮できる現在ですが、残念ながらその逆境に埋もれてしまっていると言わざるを得ません。しかしながら、まだまだものつくりのチャンスは残っているはずです。今こそチャンスを活かす時期であり、テーマ創出に恵まれた時が到来したと言えます。なぜならば、混沌とした時期こそ、人々に夢を与えることができるからです。

落合以臣

1952年10月(生) 東京都出身、英国ウェールズ大学大学院修了<br> 役職 株式会社ジョンクェルコンサルティング 代表取締役<br> 講師歴任 早稲田大学 社会科学総合学術院招聘講師<br> 顧問歴任 岩手県陸前高田市 環境浄化顧問、日本テトラポッド株式会社 技術顧問<br> <br> 1975年大手プラントメーカー千代田化工建設株式会社に入社。海外および国内の大型エネルギープラントの設計・建設に従事。1990年退社、1990年6月株式会社ジョンクェルコンサルティングを設立、現在に至る。現在では、建設案件に対応した競争入札の急所から試運転までの効率化を目指したプロジェクトマネジメントの導入、製品開発の可視化・定量化の指導、トレンド予測による製品テーマの創造、環境技術に関する開発などを実践している。<br> <br> 所属学会<br> 日本経営システム学会会員<br> 米国リスクマネジメント協会会員