新製品・新事業テーマの創出 ”意思決定の迷いと本筋 (Decision making hesitation and truth)”

 会社の創成期の時期の意思決定は、創立者の思いがそのまま反映されると思います。日が経つにつれて会社が大きくなり、やがて熟成期を迎えることになりますが、この熟成期に入り込んだ企業は、意思決定の脆弱さと言いますより、硬直化された組織に直面することになります。その直面する壁に、どのような方法をもって立ち向かうのか、どこの企業も迷っている最中と思われます。
 それぞれの企業において、上述しました壁を乗越える策を講じるでしょうが、おもしろいことにそうした局面にあたったときに、誰がフィーバー現象を引き起したかは知りませんが、その逃げ道を与える企業なり人が出現してきます。今の時期で言えばデジタル化でしょうか。猫も杓子もDX、DXと騒げば、いいわけです。しかしながら、意思決定の強さを構築すということに立ち返った時、何の助けになったのでしょうか。
 このようなことに鑑みますと、意思決定は時代の流行に翻弄されることなく、その判断を下す長の意思の強さと思います。日本企業が伸び悩みする中で、今一度意思決定の本筋を思い起こすことが重要と思います。

落合以臣

1952年10月(生) 東京都出身、英国ウェールズ大学大学院修了<br> 役職 株式会社ジョンクェルコンサルティング 代表取締役<br> 講師歴任 早稲田大学 社会科学総合学術院招聘講師<br> 顧問歴任 岩手県陸前高田市 環境浄化顧問、日本テトラポッド株式会社 技術顧問<br> <br> 1975年大手プラントメーカー千代田化工建設株式会社に入社。海外および国内の大型エネルギープラントの設計・建設に従事。1990年退社、1990年6月株式会社ジョンクェルコンサルティングを設立、現在に至る。現在では、建設案件に対応した競争入札の急所から試運転までの効率化を目指したプロジェクトマネジメントの導入、製品開発の可視化・定量化の指導、トレンド予測による製品テーマの創造、環境技術に関する開発などを実践している。<br> <br> 所属学会<br> 日本経営システム学会会員<br> 米国リスクマネジメント協会会員