グリーンリカバリー技術 ”脱炭素化と年間CO2削減量”

エネルギー使用量の増加とCO2

 2023年も半ばを迎え、エネルギー消費も一段と増してきています。IEAが発表したエネルギー消費量に関するレポートによりますと、2023年は今までに比較して約10%のアップになるだろうと予測しています。その増加分だけ、CO2の排出量が増え、以前から先送りにしてきました排出量にプラスされることになります。その増加量を削減する方法としてCCSが期待されています。
 しかしながら、ここに来て、CCS自身が万能な方法ではないのではないかと囁かれ始めているように感じられます。

脱炭素化と年間CO2削減量

 今までにCCSは、国を挙げて多額の援助を受けて実施してきました。CCSが期待の星と言われた頃は、誰もがそのリスクを封じてきたはずです。今になって、10年後に露呈するリスクを問い始めるとは、極めて尊厳に欠けると思われます。
 どのような技術であっても、リスクが伴わないものはありません。リスクを露呈することに反論することよりも、そのリスクをどのような方法で回避していくのか、そのシナリオと実践が重要な要素になり、CO2の削減量に貢献すると思います。

落合以臣

1952年10月(生) 東京都出身、英国ウェールズ大学大学院修了<br> 役職 株式会社ジョンクェルコンサルティング 代表取締役<br> 講師歴任 早稲田大学 社会科学総合学術院招聘講師<br> 顧問歴任 岩手県陸前高田市 環境浄化顧問、日本テトラポッド株式会社 技術顧問<br> <br> 1975年大手プラントメーカー千代田化工建設株式会社に入社。海外および国内の大型エネルギープラントの設計・建設に従事。1990年退社、1990年6月株式会社ジョンクェルコンサルティングを設立、現在に至る。現在では、建設案件に対応した競争入札の急所から試運転までの効率化を目指したプロジェクトマネジメントの導入、製品開発の可視化・定量化の指導、トレンド予測による製品テーマの創造、環境技術に関する開発などを実践している。<br> <br> 所属学会<br> 日本経営システム学会会員<br> 米国リスクマネジメント協会会員