ジョンクェルコンサルティング [Jonquil Consulting Inc.] ジョンクェルコンサルティング [Jonquil Consulting Inc.]

グリーンリカバリー技術 ”IEAによるMedium-Team Gas Report 2023の発表”

5つの視点

 昨日、IETAからMedium-Team Gas Report 2023が発表されました。レポートの重要なポイントは、次の 5 つになります。

(1) 2021 年に成熟市場がピークに達した後、ガス需要は予測期間中に 3 分の 1 減少する見込みです。構造的な要因により、成熟市場のガス需要は中期的に年間 1% ずつ減少すると予想されます。

(2) 需要の伸びは急速に成長するアジア市場にますます集中しており、予測期間を通じて増加するガス需要のほぼ半分を中国だけが占めています。

(3) LNG は米国主導の力強い拡大が見込まれており、世界の LNG 供給は 2026 年までに 25% 増加し、供給追加の 70% は 2025 ~ 26 年に集中します。 このLNGに関する数値は、市場の緊張を緩和しますが、20年代後半には安全保障上の懸念をもたらすかも知れません。
(4) 低排出ガスは、倍増する見込みです。特に、バイオメタンと低排出水素は力強い成長が見込まれていますが、政府の野心的な目標を達成するにはさらなる努力が必要です。
(5) 冬がやってきます。特に、北西ヨーロッパは、その供給の根幹であったロシアのパイプガスとフローニンゲンという2つの供給源にアクセスできなくなっています。 冬の寒さが厳しくなり、LNGの入手可能性が低下した場合には、ボラティリティと市場の緊張を排除することはできないかもしれません。

米国のLNG輸出の強大化

 IEAのレポートから推察しますと、米国のLNG輸出は強大になりすぎて世界エネルギーバランスを崩し、それが国家安全上の危機を引起するかもしれないと予測しています。

落合以臣

1952年10月(生) 東京都出身、英国ウェールズ大学大学院修了
役職 株式会社ジョンクェルコンサルティング 代表取締役
講師歴任 早稲田大学 社会科学総合学術院招聘講師
顧問歴任 岩手県陸前高田市 環境浄化顧問、日本テトラポッド株式会社 技術顧問

1975年大手プラントメーカー千代田化工建設株式会社に入社。海外および国内の大型エネルギープラントの設計・建設に従事。1990年退社、1990年6月株式会社ジョンクェルコンサルティングを設立、現在に至る。現在では、建設案件に対応した競争入札の急所から試運転までの効率化を目指したプロジェクトマネジメントの導入、製品開発の可視化・定量化の指導、トレンド予測による製品テーマの創造、環境技術に関する開発などを実践している。

所属学会
日本経営システム学会会員
米国リスクマネジメント協会会員

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