ジョンクェルコンサルティング [Jonquil Consulting Inc.] ジョンクェルコンサルティング [Jonquil Consulting Inc.]

新製品開発成功のカギ ”失敗は成功の素ではなく、成功は成功の素”

 新製品開発を成功に導くためには、逆説的にいえば失敗体験をたくさん積み失敗を反面教師として成功に結びつけることが重要で、いわば失敗の上に成功体験があるとよく言われますが、これには大きな間違いが潜んでいます。開発を成功させるには、成功体験を多くすることであり、具体的には新製品開発の三大要素であるQCDを守ればよいはずです。守れない新製品開発が納期遅延を起こし、品質確保が不十分な製品を世に送り出すことになります。新製品開発のQCDの関係から、赤字を出す製品開発について、計画段階と実施段階で大きな差異を生じる原因を整理してみますと、
工程管理
・計画の段階で部門間、協力会社を含めたスケジュール調整を十分実施しないことが多い。
・開発するタスクを可視化する習慣がない。
・クリティカルパスの正確な把握ができていない。
・スケジュールに変更があった場合、全体調整を行っていない。
・開発と量産現場との打合わせを綿密に行っていない。
・スケジュールのキャスティングボードは顧客が握っている。
・情報共有の必要性はわかっているが、ほとんど実行しない。
原価管理
・下請け、協力会社とのネゴが不十分である。
・進捗状況の内容をチェックせずに支払いを行う。
・顧客からの設計変更が多すぎるのに追加金が取れないことが多い。
・調達・購買・資材と開発が一体化していない。
・一方的な調達・購買・資材スケジュールを作成する。
品質管理
・人任せで自分の目で確かめない。
・一回のチェックでよしとしている。
・依頼先を訪問したことがない。
・電話・ファックス・メールを信用し裏をとらない。
・品質管理と検査との関係を知らない。
・対応・処置が遅い。
などのように表現することができます。
 このようなことに鑑みても、新製品開発を成功させるためには、上記のような内容を起こさないように計画し、それらを守ることが重要であって、同じ失敗を繰返しても成功にはつながらないケースが多いと言えます。

落合以臣

1952年10月(生) 東京都出身、英国ウェールズ大学大学院修了
役職 株式会社ジョンクェルコンサルティング 代表取締役
講師歴任 早稲田大学 社会科学総合学術院招聘講師
顧問歴任 岩手県陸前高田市 環境浄化顧問、日本テトラポッド株式会社 技術顧問

1975年大手プラントメーカー千代田化工建設株式会社に入社。海外および国内の大型エネルギープラントの設計・建設に従事。1990年退社、1990年6月株式会社ジョンクェルコンサルティングを設立、現在に至る。現在では、建設案件に対応した競争入札の急所から試運転までの効率化を目指したプロジェクトマネジメントの導入、製品開発の可視化・定量化の指導、トレンド予測による製品テーマの創造、環境技術に関する開発などを実践している。

所属学会
日本経営システム学会会員
米国リスクマネジメント協会会員

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