グリーンイノベーション ”CNP由来準グラフェンによる半導体熱制御”

界面を制御するだけでは、十分ではない

AI時代の半導体では、性能向上とともに、熱をいかに制御するかがますます重要になります。CNP由来の準グラフェンを半導体関連部材へ適用する際、私が重要だと考えているのは、単に「熱伝導性の高い材料を使う」という発想ではありません。重要なのは、「界面制御」と「熱拡散」を別々に考えないことです。半導体で発生した熱は、ある一点に留まっているわけではありません。発生し、界面を通過し、周囲へ拡散していきます。つまり熱とは、材料の静的な物性値だけで考えるものではなく、時間とともに移動する現象として捉える必要があります。
そこでCNP由来準グラフェンについて、私は次のように考えています。
発熱
→ 界面への熱移動
→ 準グラフェン層への伝達
→ 面方向への熱拡散
→ 局所的な温度上昇の抑制

この一連の現象を、それぞれ独立した機能として扱うのではなく、時間軸上の一つの連続した熱移動プロセスとして設計する。これが重要なのではないでしょうか。グラフェン系材料には非常に高い面内熱伝導性がある一方、その性能を実際の熱マネジメントへつなげるためには、界面や材料構造の設計が重要であることも知られています。したがって、CNP由来準グラフェンの価値は、単なる「高熱伝導材料」という一点だけではないと考えています。

界面制御 × 熱拡散 × 時間軸

この三つを一体として設計することで、半導体内部で発生する局所的な温度上昇を、より効果的に抑制する。
私はここに、CNP由来準グラフェンの次の可能性を見ています。
材料をつくるのではなく、熱の流れる時間を設計する。
これが、次世代半導体におけるCNP由来準グラフェンの役割の一つになるのではないでしょうか。

落合以臣

1952年10月(生) 東京都出身、英国ウェールズ大学大学院修了 役職 株式会社ジョンクェルコンサルティング 代表取締役 講師歴任 早稲田大学 社会科学総合学術院招聘講師 顧問歴任 岩手県陸前高田市 環境浄化顧問、日本テトラポッド株式会社 技術顧問 1975年大手プラントメーカー千代田化工建設株式会社に入社。海外および国内の大型エネルギープラントの設計・建設に従事。1990年退社、1990年6月株式会社ジョンクェルコンサルティングを設立、現在に至る。現在では、建設案件に対応した競争入札の急所から試運転までの効率化を目指したプロジェクトマネジメントの導入、製品開発の可視化・定量化の指導、トレンド予測による製品テーマの創造、環境技術に関する開発などを実践している。 所属学会 日本経営システム学会会員 米国リスクマネジメント協会会員