時間を味方に―創造的還元期のはじまり

時間を味方に

一生懸命に前へ進んでいるのに、なぜか焦ってしまう。そんな時が、誰にでもあるのではないでしょうか。私も長い間、「前へ進むこと」と「急ぐこと」を、どこかで同じように考えていたのかもしれません。けれど最近、ようやく少し違う景色が見えるようになりました。
急がなくても、前へ進むことはできる。
そして、時間は追いかけるものではなく、味方にすることができる。


今日は、そのことについて少し書いてみたいと思います。
振り返れば、いろいろなことがありました。前へ進まなければならないと思った時期もありました。結果を急いだこともありました。なかなか動かない現実を前に、焦りを感じたこともあります。それでも歩き続けてきて、ようやく今、一つのことに気づきました。

時間を味方にしていい。

これは、立ち止まるということではありません。諦めることでもありません。むしろ、急がなくても前へ進めるようになった、ということなのだと思います。

これまで私は、未来を追いかけてきたのかもしれません。
まだ先へ。
もう少し早く。
次は何をすべきか。
いつも未来の方へ、自分から近づこうとしていたように思います。

しかし、これからは少し違います。
未来を追いかけるのではなく、未来が育つのを待てるようになる。

種を蒔いたなら、芽が出るまでには時間がかかります。芽が出ても、すぐに大きな木になるわけではありません。人も、技術も、地域も、おそらく同じなのでしょう。必要なことをして、種を蒔く。そして、育つための時間を与える。その「待つ時間」もまた、前進の一部なのだと、今は思えるようになりました。

今日、これまで歩いてきた時間に静かに感謝しながら、こんな短い詩が浮かびました。

時間を味方に

三つの杜に、
これまでの感謝を置いてきた。

急がなくていい。
止まらなければいい。

これからは、
時間を味方に、還してゆく。

これからの時間を、私は
「創造的還元期(The Age of Creative Return)」
と呼ぶことにしました。

これまで受け取ってきたもの。
学んできたこと。
考えてきたこと。
そして、経験してきたこと。

それらを、自分の中だけに留めるのではなく、少しずつ社会へ、地域へ、そして次の世代へ還していく。
そのためにも、もう急ぐ必要はありません。
ただし、止まらない。
止まらず前進。されど、急がず。
余裕を、速度ではなく時間に変える。

ようやく、そんな歩き方ができるところまで来たように思います。
これからは、時間を味方に。
静かに、歩いていきます。

1952年10月(生) 東京都出身、英国ウェールズ大学大学院修了 役職 株式会社ジョンクェルコンサルティング 代表取締役 講師歴任 早稲田大学 社会科学総合学術院招聘講師 顧問歴任 岩手県陸前高田市 環境浄化顧問、日本テトラポッド株式会社 技術顧問 1975年大手プラントメーカー千代田化工建設株式会社に入社。海外および国内の大型エネルギープラントの設計・建設に従事。1990年退社、1990年6月株式会社ジョンクェルコンサルティングを設立、現在に至る。現在では、建設案件に対応した競争入札の急所から試運転までの効率化を目指したプロジェクトマネジメントの導入、製品開発の可視化・定量化の指導、トレンド予測による製品テーマの創造、環境技術に関する開発などを実践している。 所属学会 日本経営システム学会会員 米国リスクマネジメント協会会員