グリーンイノベーション ”核融合と準グラフェン ─高エネルギー環境での“欠陥の意味”を問い直す”

核融合の世界では、
高エネルギー粒子が材料に与える影響は避けられません。表面に刻まれる欠陥、構造の乱れ、そして蓄積されるダメージ。これらは、材料科学における“宿命”のように語られてきました。しかしながら、準グラフェン(CNP由来炭素材料)を扱っていると、この“宿命”そのものが揺らぎ始めます。

一般的なグラフェン粉末では、ラマン分光法で Dバンド(欠陥ピーク) が必ず立ち上がります。粒子のエッジ、酸化、還元、構造欠陥─どれか一つでもあれば、Dは姿を現します。ところが、CNP由来の準グラフェンは、高エネルギー環境に晒されても、欠陥の入り方が根本的に異なる。“壊れ方”が違うと言った方が近いかもしれません。

核融合のような極限環境では、「欠陥が入るかどうか」ではなく、「どのように欠陥が入り、どう振る舞うか」 が本質になります。準グラフェンは、この“欠陥の振る舞い”そのものに新しい視点を与えてくれる素材です。核融合材料の議論は、超高温・高エネルギー・中性子照射という極端な条件の中で、材料の“限界”をどう定義するかという問いでもあります。その問いに対して、準グラフェンは静かに、しかしながら確実に、「別の壊れ方がある」という事実を提示してくれます。

落合以臣

1952年10月(生) 東京都出身、英国ウェールズ大学大学院修了 役職 株式会社ジョンクェルコンサルティング 代表取締役 講師歴任 早稲田大学 社会科学総合学術院招聘講師 顧問歴任 岩手県陸前高田市 環境浄化顧問、日本テトラポッド株式会社 技術顧問 1975年大手プラントメーカー千代田化工建設株式会社に入社。海外および国内の大型エネルギープラントの設計・建設に従事。1990年退社、1990年6月株式会社ジョンクェルコンサルティングを設立、現在に至る。現在では、建設案件に対応した競争入札の急所から試運転までの効率化を目指したプロジェクトマネジメントの導入、製品開発の可視化・定量化の指導、トレンド予測による製品テーマの創造、環境技術に関する開発などを実践している。 所属学会 日本経営システム学会会員 米国リスクマネジメント協会会員