ジョンクェルコンサルティング [Jonquil Consulting Inc.] ジョンクェルコンサルティング [Jonquil Consulting Inc.]

グリーンリカバリー技術 ”エネルギー価格の高騰と無常の脱炭素化”

COP26の本当の成果

COVID-19の影響を受けて、1年の延期を余儀なくされたCOP26は、紆余曲折を乗越え、11月13日に合意文書を採択し、無事閉幕したことは周知の通りです。最終的には、CO2排出の諸悪の根源とされたいた石炭火力の段階的な廃止という言葉から、 段階的な削減に修正したものの、石炭をエネルギー源とする政策を根本から見直すという合意がなされたと言えると思います。今までのCOPでの合意を見れば、これほどの成果をもたらした気候温暖化防止会議は、初めてと言っても過言ではないでしょう。それは、COPでの合意事項を何一つ順守しようともしなかった発展途上国の大国である中国が、「廃止」という文言(もんごん)について、最後までこだわり、辿り着いた 文言 は「削減」であったからです。それだけ中国は、政治的にも経済的にも諸外国から包囲され、今までのように、約束事を簡単に放棄すれば、大きなしっぺ返しがくることを身を持って経験してきたからと言えます。

エネルギー価格の高騰と無常の脱炭素化

しかしながら、COP26開催の数カ月前から、天然ガス市場、特に冬場に向けて、下記図に示すように、EUを中心にLNG価格の高騰が起きました。 この天然ガス価格の高騰を受けて、EU諸国では石炭火力へ戻るという意思表示を行い、フランス政府は原子力発電の建設を再検討するという発表をしています。

(出典)世界経済のネタ帳 https://ecodb.net/commodity/group_ngas.html


こうしたCOP26開催の矢先に起きた現象は、何を意味するのであろうかと思う次第です。 それは、COPの主テーマでもある脱炭素化は、長い歴史を刻む過程で起きた不測のリスクを、この先起こると思われるいろいろな困難な状況に陥っても、粛々と超えるための努力を惜しんではいけないという、一種の「無常の脱炭素化」とでも言いましょうか、SDGs「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)作りであると言えるのかも知れません。

落合以臣

1952年10月(生) 東京都出身、英国ウェールズ大学大学院修了
役職 株式会社ジョンクェルコンサルティング 代表取締役
講師歴任 早稲田大学 社会科学総合学術院招聘講師
顧問歴任 岩手県陸前高田市 環境浄化顧問、日本テトラポッド株式会社 技術顧問

1975年大手プラントメーカー千代田化工建設株式会社に入社。海外および国内の大型エネルギープラントの設計・建設に従事。1990年退社、1990年6月株式会社ジョンクェルコンサルティングを設立、現在に至る。現在では、建設案件に対応した競争入札の急所から試運転までの効率化を目指したプロジェクトマネジメントの導入、製品開発の可視化・定量化の指導、トレンド予測による製品テーマの創造、環境技術に関する開発などを実践している。

所属学会
日本経営システム学会会員
米国リスクマネジメント協会会員

Contact お問い合わせ

ご依頼、セミナーの実施など、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォームへ

電話でのお問い合わせ

電話でのお問い合わせ

03-5365-2805

ページトップに戻る ページトップに戻る