ジョンクェルコンサルティング [Jonquil Consulting Inc.] ジョンクェルコンサルティング [Jonquil Consulting Inc.]

新製品・新事業テーマの創出 ”前進するためのモラールの醸成”

混沌とした世情とモラール

 新型コロナウィルスの猛威によって、人間を取り巻く様々な環境は、ドラスティックに変貌させられました。偶発ではなく必然的に起きたという人もいれば、故意に起こしたという人もいます。いずれにしても、世界経済を崩壊させたことは事実であり、人々のほんの小さな幸せさえも、ここ9ヵ月間で取られてしまったと言っても過言ではないでしょう。
 こうした未曽有のクライシスの中で、そのクライシスをどのような方法、手段によって乗越えることができるのでしょうか。人類学者、あるいは著名な方々によれば、「人間として強い気持ちを持てば、どのような困難な道でさえも切り抜けることができる」と理路整然と述べている姿を拝見しますと、何か滑稽な感じがしてきます。しかしながら、「強い気持ちを持てば」と 言葉では簡単に 言うことはできますが、その「強い気持ち」をどのようにして持つのかという具体的内容を提示できなければ何の効果もなく、かえって逆効果になると思わざるを得ません。したがって、安易な助言はするべきではないと言えます。
 では、どのようにして混沌とした今の世情を乗越えていくのかという問いに対して、筆者自身の生き様を示すのが、同じ環境にいる方々にとっては、共感を得られるのではないかと思う次第です。
 筆者は、常に9割は苦しい経験を強いられ、幸せを感じるのはわずか1割しかないと思っています。つまり、幸せな時間が長すぎますと、必ずまた逆境に立たされると、いわば恐怖心から逃れるために、自ら逆境を作り出しているのかも知れません。クラッチメル先生によれば、自己可逆性と呼ぶそうです。この自己可逆性を乗越える方法として、モラール(やるき)を形成して行くことが重要で、そのモラールをどのように持続させて行くかということに半世紀を費やしていると言っても過言ではないかもしれません。

モラールを支える動機付けの醸成

 自己可逆性を乗越える戦いの中で、 幾度となく逆境に立たされた時にモラールを醸成するためには動機付けが必要であることに気づきました。ただ、モラールを起こさせるための動機付けが大変で、生みの苦しみの中で、やっと動機付けを見つけ、そしてモラールを起こさせるという、 七顛八倒を通してほんの小さなものが生れるということでしょうか。
 このようなことを繰返しながら、モラールを醸成してきたと言えます。しかしながら、モラールを醸成しても強固なものではなく、非常に「もろい」ために、醸成したかなと思った瞬間、消えてしまう誠にいやな存在でもあります。

落合以臣

1952年10月(生) 東京都出身、英国ウェールズ大学大学院修了
役職 株式会社ジョンクェルコンサルティング 代表取締役
講師歴任 早稲田大学 社会科学総合学術院招聘講師
顧問歴任 岩手県陸前高田市 環境浄化顧問、日本テトラポッド株式会社 技術顧問

1975年大手プラントメーカー千代田化工建設株式会社に入社。海外および国内の大型エネルギープラントの設計・建設に従事。1990年退社、1990年6月株式会社ジョンクェルコンサルティングを設立、現在に至る。現在では、建設案件に対応した競争入札の急所から試運転までの効率化を目指したプロジェクトマネジメントの導入、製品開発の可視化・定量化の指導、トレンド予測による製品テーマの創造、環境技術に関する開発などを実践している。

所属学会
日本経営システム学会会員
米国リスクマネジメント協会会員

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