新製品・新事業テーマの創出 ”在宅勤務の定着とテーマ創造(その2)” (新型コロナウイルスの影響を超えて)
セキュリティの脆弱性と在宅勤務
多くの企業で在宅勤務が励行される中で、在宅勤務そのものの仕組みが整っていない状況で、混乱している人々も多いと思います。特に、セキュリティが重要視されている状況で、通信方法は無料ベースのLine、Zoom、Skype、Teamsなどを使用して、企業にとっても個人にとっても重要な内容を、公の場、例えば、スターバックスコーヒー店、公園、自宅のベランダなどで惜しみなく提供している様(さま)を見ますと、我が国は極秘情報を無料で提供していると言っても過言ではないでしょう。ある意味では、日本人のDNAは、性善説が基本となっていると、著名な先生が言われたことを思い出します。
情報拡散の話は別にして、ここしばらくと言いますより、少なくとも2021年の終盤に来ても新型コロナウイルスの影響は受けているだろうと予測します。そうなりますと、在宅勤務がより定着する中で、益々ノート型PCでの作業が多くなるだろうと予測することは別段珍しくもありません。同時に、セキュリティの重要性が改めて見直されることになるのではないか思います。また、開発企業の多くは、ノート型PCの軽量化に力を注いできましたが、CPUの速さはもちろんでしょうが、作業中のフリーズを避ける、あるいは画面上でより多くの情報整理を行うなど、記憶容量の大きいものが必要になってくるのではないでしょうか。
言い換えますと、新型コロナウイルスの影響で、ノート型PCの使い方が、ドラスティックに変わってしまったと言えます。残念ながら、現状ではそれらの要件を満たすノート型PCは見当たらないと言えます。
在宅勤務の定着とテーマ創造
こうしたことに鑑みた場合、テーマ創造から言えば、ノート型PCの2021年春から夏にかけての新モデルは、プロセッサー (インテルCore i8(新))、メモリー(1T)、ストレージ(3T、メモリー500GB)、バッテリ(最大24時間)などの仕様で、上代価格180,000円(消費税別)といったところでしょうか。
一方、開発者にとってみれば、それほどのハイグレードな仕様で、開発スケジュールを厳守することもできないし、ましてや上代価格180,000円でできるはずがないと、豪語する姿が目に浮かびます。それは、従来の開発手法を踏襲し、従来の複雑化させてきた機能の延長線上に立って、創造したテーマを見るからといえます。しかしながら、新型コロナウイルスの影響で、100年かけて作り上げてきた社会構造が、ほぼ1年という単期間で崩壊してしまったという現実を踏まえ、そのテーマ創造に合わせた開発手法を立案することも必要であると思います。