新製品開発の可視化・定量的リスク評価 ”リスク回避のエキス”
「工程が押し詰まった段階でリスクが露呈し、そのリスクを回避することができるが、次の新製品開発に応用できない・・・なぜだろうか」という疑問を、開発現場で度々耳にします。
考えられるリスクの原因は、主に2つあると思います。ひとつは、未踏の地を歩く開発が多くなってきているのにも係らず、製品としては見慣れた、あるいは知っている物が多いため、上市までの道筋について、新たな目で見ようとしない開発者が多い。つまり、開発内容が新規の領域に入っているという認識が薄いため、リスクの深さを前もって検討しないことにあると思われます。二つ目は、研究開発の延長線上に新製品開発があるのではなく、製品化のスケジュールの中に研究開発が位置付けられていることが多い。そのために、基礎研究ができにくく、応用研究からスタートするため、上市するスケジュールに研究開発が間に合わないことになります。
これらの解決方法は、3つあると思います。ひとつは、開発の早い段階でゴールを見据えた可視化・定量化を行うことが重要です。二つ目は、開発の急所を把握し、開発者全員の情報の共有化を行うことが重要です。三つ目は、進捗管理は、メール、ファックスを信用せず、必ず裏をとることが必要です。