グリーンリカバリー技術 ”グリーンリカバリーに寄与するCO2の分離・処理プロセス”
グリーンリカバリーの起源
新型コロナウイルスの影響で落込んだ経済の荒廃を背景に、グリーンリカバリーという言葉があちこちで騒がれるようになりました。ウィキペディアによれば、グリーンリカバリーは、新型コロナウイルス感染症の流行で冷え切った世界経済の再起を図るのに際し、脱炭素社会など環境問題への取り組みも合わせて行おうとするアフターコロナの政策の一つで、もともと環境意識が高かったヨーロッパを中心に提唱され、世界恐慌からの回復を画したニューディール政策になぞらえ「グリーンニューディール」と形容されることもあるとのことです。
そのグリーンニューディール政策を紐解いてみますと、世界恐慌が勃発した1930年代に、米国大統領であったフランクリン・ルーズベルトが提唱した経済復興政策「ニューディール」と環境や緑を表す「グリーン」を合わせた言葉だそうです。この政策は、その後、長い時を経て第44代米国大統領バラク・オバマに引継がれ、政府施設に省エネ効率を高める投資を実施し、風力や太陽光などの代替エネルギーを倍増させることなどを強く推し進めたことは、記憶に新しいと思います。言い換えますと、グリーンニューディールから発祥したグリーンリカバリーは、何か大きな世界を揺るがすほどの状況に陥れば、「グリーンリカバリーだ」、「グリーンリカバリーだ」と豪語すれば、実際の行動は別にして気持ちのうえでは満足できるという風潮になっているのではと言っても過言ではないかも知れません。
グリーンリカバリーに寄与するひとつのプロセス
しかしながら、世界の気候状況は益々悪化の呈を示し、全世界の人々が自主的にグリーンリカバリーの行動を起こす時期が到来したと言えます。我が国では、以前から環境汚染防止には取組んできましたが、特に、当時の環境省が2009年に日本版グリーンニューディール、「緑の経済と社会の変革」構想を発表したことを引金に、省エネ家電の普及、温暖化対策の推進、リサイクルの促進、大気・水環境の保全などへの取組に拍車をかけたと言えます。
こうした状況の中で、弊社の開発したCO2分離・処理の技術は、グリーンリカバリーのほんの一筋のツールになることを期待しています。特に、CO2を分離・処理するために新たな動力を必要としないために、環境修復が新たな環境汚染を誘発するという悪循環を断ち切ったプロセスであると言えます。このプロセスは、天然ガスに含まれる高濃度なCO2の分離・処理に適用し、その後、石炭火力発電所、生産工場などから排出されるCO2の分離・処理へと適用して行く予定です。